日本で培った製菓・製パンの経験を生かし、ニュージーランドでの就職に挑戦されたSさん。
2016年に現地のベーカリーから内定を取得し、2017年には就労ビザが承認されました。その後も仕事とご家庭の両立に向き合いながら歩みを重ね、2024年には永住権取得のうれしいご報告をいただきました。
今回は、現地での就職活動から、ご家族との暮らしを築いてこられたSさんの歩みをご紹介します。
日本での製菓・製パン経験を土台に
Sさんは、日本の洋菓子店でパティシエ・ベーカーとして勤務されていました。
職歴証明書には、さまざまなお菓子の製造、ケーキのデコレーション、生地の仕込みや成形、フィリングやトッピングの準備などが記載されています。新商品の開発や試作、パートスタッフの指導にも携わっていらっしゃいました。
こうした経験を土台に、ニュージーランドでも製菓・製パンの仕事を目指して就職活動を進められました。
現地のお店を訪問し、内定を取得
2016年11月、Sさんはニュージーランドで複数のお店との面談を進めていらっしゃいました。
そのなかで、オークランドのベーカリー、L店を訪問し、内定を取得されました。
ご本人の報告によると、オーナーは、それまで働いていた日本人スタッフの仕事ぶりを評価していたそうです。ちょうど退職予定のスタッフがいたこともあり、採用のタイミングが合ったということでした。
Sさん自身も、お店のコンセプトやオーナーの人柄に共感し、できればこちらで働きたいとおっしゃっていました。
仕事の条件だけでなく、どのような考え方でお菓子を作っているのか、どのような人と働くのか。その点にも魅力を感じられたようです。
就労ビザの承認まで、落ち着かない日々も
内定取得後は、就労ビザの申請を進めました。
ただ、審査が長引き、ご家族の生活やお子さんの学校についても調整が必要になりました。仕事の準備と生活の準備を同時に進めるなか、気をもむ場面もあったということでした。
そして2017年4月、3年間の就労ビザが承認されました。
Sさんからは、無事にビザが下りて本当によかったと、安堵のお言葉をいただきました。内定から次の段階へ進めるようになった、大きな節目でした。
仕事と子育ての両立を考えながら
現地で働き始めてからも、仕事とご家庭をどのように両立するかという課題がありました。
製菓・製パンの仕事には、早朝勤務や週末勤務を求められる職場もあります。Sさんも、その後の就職活動では、仕事内容に加え、通勤できる場所かどうか、勤務日がご家庭の状況に合うかどうかを考えていらっしゃいました。
また、IELTSのクラスに通い、英語の勉強にも取り組まれていました。
仕事を続けながら、子育てや学習にも向き合うことは、簡単なことではありません。それでも、ご自身とご家族に合う働き方を考えながら、歩みを止めずに進んでこられました。
お菓子づくりへの思いに関心を寄せた企業も
Sさんの応募資料を読んだケーキ店から、後に連絡が届いたこともありました。
その担当者は、Sさんのこれまでのストーリーや、お菓子づくりへの情熱に好感を持ったと伝えてくださっていました。
職歴や技術に加え、どのような思いで仕事に取り組んでいるのかを知ってもらうことも、雇用主との接点につながった一例です。
2021年には、別の食品製造会社からPastry Cookとしてのオファーレターと雇用契約書が届いており、その後も製菓の分野で就職機会を広げていらっしゃいました。
2024年、永住権取得のうれしいご報告
2024年1月、Sさんから、永住権を取得できたとのご連絡をいただきました。
内定取得から現地での仕事、ご家庭との両立、英語の勉強まで、さまざまな課題に向き合ってこられたことを知っているだけに、私たちも大変うれしく、ほっといたしました。
Sさん、本当によく頑張られました。
日本で培った技術を生かし、現地で経験を重ねながら、ご家族の暮らしを築いていく。Sさんの歩みは、製菓・製パンの仕事でニュージーランドへの就職や移住を目指す方にとって、参考になるのではないでしょうか。


