「これまでの経験を生かし、家族でニュージーランドに暮らしたい」
今回は、電気エンジニアのご主人と、その就職活動を支えた奥様が、家族での移住を目指して取り組まれた事例をご紹介します。
ご主人は専門分野の経験を生かし、奥様と相談しながら現地での面接や移住準備を進められました。複数の企業との面談を経て、2016年3月にジョブオファーを得られ、同年4月には就労ビザ取得のご報告をいただきました。
※個人情報保護のため、ご主人を「Mさん」、奥様を「Nさん」と表記し、出身国や大学名、勤務先などは伏せています。2015年から2016年にかけての事例です。
電気設備設計とエネルギー分野の専門性
Mさんは、大学で電気工学を学び、大学院ではエネルギー分野の修士号を取得されていました。
実務では、建物の電気設備設計をはじめ、照明、接地、雷保護、ネットワーク配線、変電設備などに携わっていました。また、住宅や建物向けの太陽光発電システムの設計経験もありました。
大学院では電気自動車向けのエネルギー貯蔵システムを研究し、学会発表も経験。さらに、プロジェクトマネジメント資格のPMPを取得されていました。
英語力は、当時の履歴書でIELTS総合7.5。専門知識に加え、自分の経験や考えを英語で説明できる力を備えていた方でした。
家族で考えた、NZでの暮らし
Mさんがニュージーランドに関心を持ったきっかけの一つは、ニュージーランド人の友人との会話でした。
再生可能エネルギーや自然に近い暮らしへの関心もあり、調べるうちに、ニュージーランドで働くことへの思いが強くなっていったそうです。
奥様のNさんにも、過去にニュージーランドでホームステイをした経験がありました。ご夫妻は、仕事だけでなく、子どもとともにどのような環境で暮らしたいかを考え、移住に向けた準備を始められました。
現地面接で見えてきた、経験と求人の違い
2016年3月、Mさんはニュージーランドを訪れ、複数の企業と面談されました。
経験や研究内容に関心を示す企業はありましたが、すべてが採用につながったわけではありません。
ある企業では、募集していた仕事に制御工学の経験が求められており、Mさんの経歴とは十分に合わないと判断されました。一方で、別の拠点に可能性があるとして紹介を受けることもありました。
また、研究やアイデアを評価してもらえても、フルタイムの仕事を用意できず、案件ごとの契約しか提示できない企業もありました。予定していた面談が実施できないこともあり、就職活動は順調なことばかりではありませんでした。
高い専門性と英語力があっても、企業が必要とする経験や雇用条件が合わなければ、採用にはつながりません。
採用の可能性と、家族で暮らせる条件を検討
就職活動の途中では、給与などの条件提示を受けた企業もありました。
しかしMさんとNさんは、その条件で家族の生活を長く続けられるかを話し合い、すぐに受け入れることはしませんでした。
海外で仕事を得ることは、大きな一歩です。ただ、家族で移住する場合には、仕事内容だけでなく、収入や生活費、その後の暮らしも考える必要があります。
ご夫妻は、採用の可能性と生活の現実を照らし合わせながら、判断を重ねられていました。
話し合いを重ね、ジョブオファーへ
面談した企業の中には、Mさんの経験や専門分野が自社の業務に合うと評価し、さらに技術面を確認したいと伝えてきた企業もありました。
その後も面談や連絡を重ね、2016年3月、ご夫妻からジョブオファーが出たとのご報告をいただきました。
当時のメールには、長く感じた就職活動を経て、ようやく一つの結果につながった安堵の気持ちが記されていました。
企業と直接話し、自分の経験と相手のニーズを確認しながら進めたことが、内定につながりました。
奥様も支えた、就職活動と移住準備
Nさんは、応募資料の確認や書類の準備、就職活動中の連絡などを通じて、Mさんを支えていました。
ご夫妻のやり取りからは、条件や今後の進め方を相談しながら、一緒に判断されていたことが伝わってきます。
就職活動を行う本人の専門性や行動力に加え、家族としての方向性を共有していたことも、この事例の特徴です。
就労ビザ取得から、新生活の準備へ
2016年4月には、Mさんの3年間の就労ビザが認められたとのご報告をいただきました。
その後、ご家族の渡航や住まい探し、銀行口座など、新生活に向けた準備が進められていきました。
※ビザについては当時の取得結果を紹介しています。現在の申請条件を説明するものではありません。
家族でNZ就職・移住を目指す方へ
Mさんの事例では、電気設備設計やエネルギー分野の経験、英語力、プロジェクトマネジメントの知識が、就職活動の土台になっていました。
それでも、専門分野が合わない企業や、希望する雇用条件を用意できない企業もありました。現地で面談を重ね、条件を確認し、家族で相談しながら選択していく過程がありました。
専門性を生かして仕事を探すことと、家族で暮らせる条件を見極めること。その両方に向き合い、ニュージーランドでの新生活につなげたご夫妻の事例です。