家具の補修・塗装技術を生かしてNZへ――Kさんの就職と永住権取得の歩み

日本で培った専門技術を、ニュージーランドでの仕事につなげたい。今回ご紹介するKさんは、家具の補修や塗装を専門にしていた方です。

現地企業からの雇用オファーを得た後も、手続きや生活面で苦労がありました。それでも一つひとつ対応し、ご家族との暮らしを築き、2015年には永住権取得のご報告をいただきました。

履歴書とメールをもとに、その歩みをご紹介します。

日本では家具の補修・塗装を専門に

Kさんは、2000年から家具の修理・塗装を専門とする会社で経験を積み、その後独立。木材・石材・金属製品の補修や塗装に携わり、2011年には会社を設立しました。

履歴書には、高級ホテル、百貨店、商業施設、空港、客船などでの補修実績が記載されています。

家具や内装をきれいな状態に戻す仕事には、素材や傷の状態を見極め、周囲の色や質感に合わせて仕上げる技術が必要です。Kさんは、日本でさまざまな現場に対応してきた経験をお持ちでした。

就職先は家具の修理・修復を手がけるD社

雇用オファーを出したのは、オークランドのD社です。

同社は、家具の修理・修復を専門とし、家庭向けのほか、商業施設やホスピタリティ分野にも対応しています。現在の公式サイトでは、家具部品の修理・交換、塗膜の除去や再仕上げ、張り替えなどのサービスを紹介しています。

日本で家具の補修・塗装を手がけてきたKさんにとって、ご自身の専門技術と関連の深い会社でした。

なお、会社が提供するすべてのサービスをKさんが担当していたという意味ではありません。個々の担当作業については、今回確認した資料では詳細までは分かっていません。

雇用オファーの後も、調整が続く

現地企業との話が進んだ後も、すぐに渡航や就労が実現したわけではありません。

雇用契約書やジョブオファー、仕事内容に関する書類を確認し、雇用主やビザアドバイザーとやり取りを続けていましたが、英文メールの内容が十分に理解できず、確認が必要になる場面もありました。それでもKさんは、分からないことを質問し、必要な書類や連絡に対応されていました。

専門技術を持っていても、海外就職では、それとは別に慣れない手続きに向き合う必要があります。Kさんも、その過程を一つひとつ進めていかれました。

ご家族との生活を目指して準備

Kさんは、まずご自身がニュージーランドへ渡り、その後にご家族を迎える計画を立てていました。

仕事だけでなく、住まいや移動手段、お子さんの生活など、準備することは多くあります。現地の親戚の助けも受けながら、新生活に向けた準備を進めていらっしゃいました。

2015年、永住権取得のご報告

2015年には、Kさんから永住権を取得したとのご報告をいただきました。

その年の暮れには、取得後にどっと疲れが出て、最近ようやく元気が戻ってきたとおっしゃっていました。ビザのことを考え続ける日々は、本当にストレスだったとのことです。

仕事や生活を続けながら、将来の見通しが立たない不安にも向き合ってこられたのでしょう。永住権取得という結果の背景には、長い間の緊張や努力があったことが伝わってきます。

お子さんも、現地の生活に慣れていく

同じメールでは、お子さんが英語で読み書きや会話をできるようになり、Kさんが息子さんから英語を教えてもらうこともあるとおっしゃっていました。

ご家族それぞれが新しい環境で経験を積み、少しずつ生活を築いていった様子が感じられます。

Kさんからは、ニュージーランドで働く機会を得て、それを今の暮らしにつなげられたことへの感謝もいただきました。私も、ご家族の新生活につながったことをうれしく思います。

専門技術を、家族の新しい暮らしへ

Kさんの事例は、日本で培った家具の補修・塗装技術を、ニュージーランドでの就職につなげたケースです。

雇用オファーを得た後にも、書類の調整や英語での連絡、新生活の準備など、乗り越えることがありました。それでも取り組みを続け、永住権取得まで進まれました。