日本で培った技術を生かして、ニュージーランドで働きたい。そして、家族で暮らす基盤を築きたい。
今回は、家具や木製品の製作経験を生かしてニュージーランドで就職し、その後、ご家族で居住権申請の原則承認に至ったYさんの事例をご紹介します。
日本で積み重ねた、木工とものづくりの経験
Yさんは、日本で木工やデザインを学び、家具製造会社で木製家具の製造・加工・デザインに携わってきました。そのほか、造園工事や庭木の剪定なども経験されています。
2004年には独立し、家具や木製の食器、カトラリーなどを製作。日々の暮らしで使うものを、自らの手で形にする仕事を続けてこられました。
就職活動では、こうした経験を履歴書の文章だけで伝えるのではなく、実際の作品写真や作業風景の動画なども用意しました。木工の仕事では、どのようなものを作り、どのように作業してきたかを見てもらうことが、ご自身の技術を伝える材料になります。
現地での出会いと、就職活動の仕切り直し
2013年、Yさんはご家族とニュージーランドを訪れ、家具製作に関わる仕事の可能性を探りました。
当初は、ある家具工房との間で採用や就労ビザについて話が進んでいました。日本で身につけた木工技術や製作経験を評価してもらったものの、最終的には就労・ビザに関する交渉がまとまらず、別の勤務先を探すことになりました。
経験を評価してもらえても、それだけで就職が決まるとは限りません。雇用条件やビザの手続きも含めて話を整えていく必要があり、Yさんも途中で就職活動を仕切り直しています。
キッチン・造作家具を手がけるT社へ
その後、Yさんの就職先となったのが、オーダーメイドのキッチンや住宅用の造作家具などを手がけるT社です。
同社は、住まいやお客様の要望に合わせたキッチン・家具の設計、製造を行う会社です。木材を使って暮らしの空間を形にするという点で、Yさんが日本で積み重ねてきた経験とつながる職場でした。
Yさんは、同社で木工・家具製作に関わる仕事に就き、日本でのものづくりの経験をニュージーランドでの仕事へとつなげました。
海外の職場に合わせて働くということ
就職後には、日本とニュージーランドの仕事の進め方や、道具、仕上がりに対する考え方などの違いも感じられたようです。
慣れ親しんだ方法と異なる環境で働くことには、戸惑いもあります。ご自身の技術を生かしながら、勤務先のやり方を理解し、その中で仕事を続けていくことも、海外就職の一部です。
Yさんの歩みからは、技術や経験に加えて、現地の職場に合わせて働く姿勢の大切さもうかがえます。
ご家族での生活から、居住権申請へ
現地で働く基盤を築いたYさんは、奥様、お子様とともにニュージーランドで生活を送るようになりました。
その後は、移民アドバイザーと相談しながら、居住権申請に必要な資料の準備を進めていきました。
そして2016年3月、アドバイザーから居住権申請の「原則承認(Approved in Principle)」の連絡が届きました。
日本での経験を、海外での仕事につなげる
Yさんの就職活動は、最初からすべてが順調に進んだわけではありません。当初の雇用先との交渉がまとまらず、新たな勤務先を探す過程もありました。
その中で、ご自身の木工・家具製作の経験を伝え、現地で働く機会につなげていきました。
これまで何を作り、どのような仕事をしてきたのか。その経験を、応募先に分かる形で伝えること。Yさんの事例は、日本で積み重ねた技術が、ニュージーランドでの仕事と家族の暮らしにつながった一例です。




