英語が流暢でなくても就職できる人は、何が違う?――面接で大切なコミュニケーション能力

ニュージーランドでの就職には、英語力が必要です。しかし、英語が流暢に話せるかどうかだけで、採用が決まるわけではありません。

これまでのサポートでも、英語が流暢とはいえない段階で、内定を取得された方がいらっしゃいました。

そうした方は、言葉が十分に出てこなくても、相手の話から分かる部分を拾い、自分なりに答えながら、会話を続けていました。

英語の知識に加えて、相手とやり取りするコミュニケーション能力が大切なのです。

聞き直せば、必ず分かるわけではない

面接で相手の言っていることが分からなかったら、もう一度聞けばよい。そう考える方もいると思います。

もちろん、一部を聞き逃した場合には、聞き直すことが役立ちます。

しかし、使われている単語や表現そのものが分からない場合は、同じことを繰り返してもらっても、理解できないことがあります。

何度も聞き直し、そのたびに答えられずにいると、会話が進まなくなってしまいます。

そのため、聞き直すことだけに頼らず、分かった部分を手がかりに、話をつなげる力も必要です。

分かる単語を拾い、何を聞かれているか考える

相手の話を、最初から最後まですべて理解する必要はありません。

聞き取れた単語や、それまでの話の流れから、「仕事の経験について聞いているのかな」「いつから働けるかという質問かな」と考えてみます。

電気工事士の方であれば、例えば、「experience」「house wiring」「Japan」という言葉が分かれば、日本での住宅配線の経験について聞かれている可能性があります。

そこで、経験年数や担当してきた工事について、短く答えてみる。相手の反応を見ながら、質問の意味が合っていたかを確かめていきます。

完璧に理解できるまで黙って待つよりも、分かった部分からやり取りを始めることが大切です。

答えは、単語や短い言葉でも構わない

英語に自信がない方ほど、正しい文章を作ってから答えようとして、言葉が出なくなることがあります。

しかし、面接は英作文の試験ではありません。

経験年数を聞かれたら「Twenty years」、住宅工事の経験を聞かれたら「House wiring」「New houses」「Renovations」といった短い言葉からでも、伝えられることはあります。

まず答えることで、相手が次の質問をしてくれたり、言いたいことを確認してくれたりする場合もあります。

文法が多少不完全でも、相手の質問に合った内容を返せれば、会話は続きます。長くきれいな文章を話すことより、相手に伝わることを優先したいところです。

ただ話し続ければよい、という意味ではない

会話を途切れさせないことは大切ですが、質問とは関係のない話を続けても、やり取りは成立しません。

経験について聞かれているのに、ニュージーランドに住みたい理由を答える。勤務開始日を聞かれているのに、資格の説明を始める。そのような行き違いが重なると、相手は会話を続けにくくなります。

推測しながら答える場合も、相手の表情や返事を見て、話が合っているかを意識する必要があります。

自信がなければ、「My experience?」「Starting date?」など、分かった言葉を短く返して確認する方法もあります。

大切なのは、分かる部分から相手との理解を近づけていくことです。

「仕事のやり取りが難しい」と思われると、面接は進みにくい

雇用主は、面接での会話を通じて、働き始めた後のことも考えています。

指示を理解できるか。分からないことを相談できるか。同僚やお客様と必要なやり取りができるか。

質問への答えが大きくずれたり、何を聞いても会話が止まったりすれば、「この英語力では、仕事上の意思疎通が難しいのではないか」と判断される可能性があります。

そう思われた時点で、経験や技術について十分に話す前に、面接を切り上げられてしまうこともあります。

だからこそ、流暢さだけでなく、相手の言いたいことをつかみ、何らかの返事をする力が重要になります。

英語力とコミュニケーション能力は、同じではない

単語や文法を知っていても、相手とのやり取りが苦手な方もいます。一方、使える英語は限られていても、身振りや短い言葉を交えながら、会話を続けられる方もいます。

相手の話に関心を持つ。分かる言葉を拾う。自分からも伝えようとする。話がずれたら、相手の反応を見て修正する。

こうした力も、コミュニケーション能力です。

英語力が不要ということではありません。身につけた英語を使って、実際に相手とやり取りできるかどうかが大切なのです。

面接で話をつなぐことと、仕事で正確に確認すること

ここまでの話は、面接で自分の経験や希望を伝えるための工夫です。

安全に関する指示や、給与・契約条件など、間違えると困る内容まで、推測だけで理解したことにしてはいけません。重要な点は、言い換えてもらう、書いてもらうなどして、正確に確認する必要があります。

会話を続ける姿勢と、分からないことを曖昧にしない姿勢。その両方が、働くうえでの信頼につながります。

完璧な英語を待つより、やり取りする力を育てる

英語が流暢でなくても就職につなげる方は、分からない場面でも、相手と会話を続けようとします。

分かる単語を拾い、話の流れから考え、単語でも短い言葉でも返事をする。そして、相手の反応を見ながら、伝え方を変えていきます。

仕事に必要な経験や技術があることを前提に、限られた英語でも、相手とやり取りできることが、面接で自分を知ってもらうための力になります。

英語の勉強とともに、実際に人と話す練習を重ねることも大切にしていただければと思います。

関連記事

  1. NZの面接はスーツ?膝の上で手は揃えるの?

  2. NZ就職に必要なのは「慎重さ50、挑戦50」――確実さを求めすぎて、チ…

  3. 何が出来るかで就職活動の対象業界を考える

  4. 出来⾼の仕事からフルタイムのオファーは取れるのか?

  5. ニュージーランド就職で聞く「アクレジット登録」とは?――雇用主認定制度…

  6. 文系でも就職出来るのでしょうか?