旅行で訪れたニュージーランドを、働いて暮らす場所へ―経理経験14年のSさんの挑戦

ニュージーランドを旅行するうちに、「いつかここで暮らしてみたい」と思うようになった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回ご紹介するSさんも、その一人です。

2003年に初めてニュージーランドを訪れて以来、旅行を重ね、その回数は11回。自然や人々との出会いに魅了され、日本で培った経理・財務の経験を生かして、現地で働く道を探しました。

※この記事は、2017年の就職サポート事例です。

何度訪れても、もっと知りたくなる国

Sさんは、日本での仕事の合間に休暇を取り、少しずつニュージーランドを旅してきました。

ミルフォード・トラック、ルートバーン・トラック、エイベル・タスマン・コースト・トラックなどを歩き、壮大な自然だけでなく、それを大切に守る姿勢にも感銘を受けたそうです。

旅の途中では、預けた荷物が届かず、トレッキングの準備に困ったこともありました。しかし、周囲の人たちの助けで必要な装備をそろえ、予定どおり歩くことができました。

乗るはずのバスに乗れなかったときには、別のバスの運転手が連絡を取り、合流できる場所まで送ってくれたこともあったそうです。

困った出来事が、人の温かさを感じる思い出に変わる。そんな経験を重ねるうちに、旅行先だったニュージーランドが「暮らしたい場所」になっていきました。

東京で培った14年の経理・財務経験

Sさんには、東京で14年間、経理・財務に携わってきた経験がありました。

担当していたのは、取引先への支払い、社員の出張費・経費精算、各種レポートの作成、帳簿の照合、請求書と発注内容の確認、社内外からの問い合わせ対応などです。

応募書類では、単に「経理経験があります」と伝えるのではなく、何を担当し、どのように仕事を進めてきたかを具体的に紹介しました。

細部への注意、正確な処理、時間管理、問い合わせへの迅速な対応。日々の業務で積み重ねた力を、雇用主に伝わる形に整理していきました。

英語を、仕事で使うために学ぶ

Sさんの経歴で印象的だったのは、仕事に必要な知識を自ら学ぶ姿勢です。

日本でIT関連費用を扱う部署に異動した際、専門用語に不慣れだったSさんは、ITの知識を持つ英語講師を探してレッスンを受けました。

目的は、英語を話すITマネージャーとの月次経費ミーティングを、より円滑に進めることでした。

必要なことを見極め、学び、実務に生かす。 この具体的な経験は、英語力だけでなく、新しい職場や業務に適応する姿勢を伝える材料にもなりました。

働きながら進めた現地での就職活動

就職活動中、Sさんはオークランドでフルタイムの派遣業務に就いていました。そのため、面接の時間を確保するにも調整が必要でした。

当社では、応募用のポートフォリオサイトや自己アピール文を用いて、会計事務所や一般企業へアプローチを進めました。最初の連絡だけで終わらず、時期を見て再度メールを送り、面談につながる機会を探しました。

その中で、電話面接、オンライン面談、現地での対面面接など、複数の企業との接点が生まれました。

ただし、返事があれば、すべて希望に合う仕事というわけではありません。話を聞いてみると経理以外の業務が中心だったり、勤務時間や仕事内容が希望と合わなかったりするケースもありました。

Sさんは、その都度仕事内容を確認し、自分の経験を生かせる仕事かどうかを慎重に判断していました。

経験者でも、現地の仕組みを学ぶ必要がある

14年の実務経験があっても、それだけですべての経理職に対応できるわけではありませんでした。

ホテルの面接では、業界特有のシステムや経験が重視されることを知り、その後の応募先を見直しました。

また、採用先となった会計事務所では、クラウド会計ソフトのXeroを使っていました。日本での経験を土台にしながら、現地のシステムを学んでいくことが求められたのです。

海外就職では、これまでの経験を説明する力とともに、新しい方法を学ぶ柔軟さも大切だと感じる事例でした。

会計事務所N社からのオファーへ

活動を続ける中で、Sさんは会計事務所N社から、会計補助職のオファーを受けました。

別の企業でも短期間のトライアルを経験し、仕事内容や職場の雰囲気を比較しながら検討。その後、N社との雇用契約を進めました。

契約にあたっては、現職の退職に必要な期間を踏まえた開始日の調整や、業務内容・契約書の確認を行いました。ビザ申請に関する事項は、移民アドバイザーとも連携して確認しました。

こうしてSさんは、ニュージーランドで経理の仕事を続けていくための、新しい一歩を踏み出しました。

「NZが好き」に、仕事で貢献できる力を加える

Sさんには、ニュージーランドへの深い愛着がありました。しかし、応募で伝えたのは、その気持ちだけではありません。

14年の経理・財務経験、正確に業務を進める力、英語で仕事をするための努力、そして新しい知識を学ぶ姿勢。それらを具体的な経験とともに伝えていきました。

自己アピール文には、「ニュージーランドに役立つ人になりたい」という思いも込められていました。

海外で働きたいと考えたとき、自分の経験のどこが雇用主に役立つのか。そして、足りない部分をどのように補っていくのか。

Sさんの挑戦は、その両方を考えながら就職活動を進める大切さを教えてくれます。

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