ニュージーランドで就職サポートをしていると、経験や技術だけでは説明できない、企業の反応の違いを感じることがあります。
何件も面接をしても、なかなか採用に至らない方がいる一方で、複数の企業から内定を取得する方もいらっしゃいます。
もちろん、職歴や英語力、求人との相性、採用のタイミングも関係します。それでも、雇用主とのやり取りを見ていると、その人の誠実さや信頼感が、採用を大きく後押ししていると感じる場面があります。
経営者は、上手な受け答えだけを見ていない
経営者は、採用や日々の仕事を通じて、多くの人と接しています。人を見る目を持ち、話の内容だけでなく、相手への接し方にも注意を向けている方がいます。
自分に都合のよいことばかり話していないか。分からないことをごまかしていないか。相手の話をきちんと聞いているか。
面接で用意した回答を上手に話せても、会話の中で違和感が生まれれば、採用をためらう理由になります。
短い面接で、その人のすべてが分かるわけではありません。それでも、「安心して仕事を任せられそうか」という感覚は、採用判断に関わってきます。
自己中心的な態度や不誠実さは、会話に表れる
面接の間だけ愛想よく振る舞おうとしても、普段の考え方や態度が、何気ない場面で表れることがあります。これは面接中に直そうと思っても直せるものではないでしょう。残念ですが、雇用主は不安や違和感を感じて採用を見送ることもあるでしょう。
面接のときだけ取り繕っても、人柄は伝わる
面接で好印象を持ってもらおうと、笑顔や受け答えを意識することは大切です。しかし、それだけで相手に信頼してもらえるとは限りません。
普段は相手の話を聞かない方が、面接の間だけ聞き上手になろうとしても、会話の端々に自分本位な姿勢が出ることがあります。丁寧な言葉を使っていても、相手への敬意が伴っていなければ、どこか違和感が残るものです。
経営者は、日々さまざまな人と接しています。用意した回答だけでなく、予想外の質問への反応や、自分に不都合な話題が出たときの態度からも、一緒に働ける相手かどうかを考えています。
面接中だけ感じよく振る舞っても、普段の考え方や人への接し方まで隠し通せるとは限りません。 表面上の愛想と、内面から伝わる誠実さには違いがあります。
相手の目を見ながら話すことも、形だけ整えればよいわけではありません。相手の話を理解しようとし、質問に正直に答え、きちんと向き合う気持ちがあってこそ、自然な信頼感につながります。
もちろん、短い面接で人の内面をすべて見抜けるわけではありません。それでも、「言葉は丁寧だけれど、安心して任せるには不安がある」と感じれば、採用側はためらうでしょう。
大切なのは、面接のために「いい人」を演じることではなく、普段から相手を尊重し、誠実に接することです。その積み重ねが、面接でも自然に伝わるのだと思います。
人格者は、良いオファーをもらいやすいのか
私自身のサポート経験からは、仕事に必要なスキルを備えたうえで、誠実で周囲への配慮ができる方は、雇用主から前向きな反応を得やすいと感じています。
「この人に来てほしい」と思ってもらえれば、採用に向けて具体的な話が進んだり、受け入れのために協力してもらえたりすることがあります。
そうした意味で、人格者と呼べるような、誠実で信頼できる方は、良いオファーにつながりやすいというのが、これまでの経験からの実感です。
ただし、人柄がよければ高い給与を提示される、という意味ではありません。給与や役職は、担当する仕事や経験、会社の予算などにも左右されます。良いオファーとは、金額だけでなく、経験を評価してもらえ、安心して働ける条件や関係を築けることでもあると思います。
話し上手でなくても、人柄は伝わる
おとなしい方や、英語に自信がない方でも、誠実さは伝わります。
無理に明るい人を演じたり、自分を大きく見せたりする必要はありません。(面接中だけ別人のようにあかるくふるまうことも出来ないでしょう。)落ち着いた受け答えの中にも、その人の温かさや責任感は表れます。
相手の目を見ながら、誠実に話すことも大切です。じっと見つめ続ける必要はありませんが、自然に視線を合わせ、相手の話に耳を傾けながら、ご自身の言葉で丁寧に答える。その姿勢が、「きちんと向き合ってくれる人だ」という安心感につながります。





